『蟲』をみました。とても良かった……。座席は予約で満席。当日券で補助席がいくつか設置されていました。上映中内容について何度も笑い声が聞こえてくるような雰囲気。

ヤン・シュヴァンクマイエル監督の長編作。監督自身による”序文”から始まります。戯曲『虫の生活』に取り組む小さな劇団の練習風景。読み合わせ、立ち稽古と続くなか、演出家の熱意に比べて団員たちはやる気がなく少し溝がある雰囲気。そしてその練習風景に『虫の生活』のイメージが重ねられうるように、アニメーションが侵食する。この差し込まれたアニメーションと団員の反応、それに映画の展開があまりに違和感なく接続していてすごい。加えて、この作品にはさらに『蟲』自体の撮影風景も挿入されます。例えば、戯曲『虫の生活』のストーリーとしてナイフで刺し殺すシーンの立ち稽古の場面では、舞台上の演技指導で刃物を突き立てた瞬間、血が吹き出る映像が映り、それがメイキングの映像に切り替わり、そして出血も何もなかったかのように稽古風景に戻っていくといったシームレスさと、そうじゃない違和感のバランスが絶妙だった。アニメーションだからこそのつなぎかたというかパワーがある。

余談ですが、ヤン・シュヴァンクマイエル監督といえば昨年放送された情熱大陸で山田尚子監督が現地を訪問する様子が流れていたので、もしかしてと思って購入したパンフレットをぱらぱらしていたところ数ページにわたって文章がのっていました。やったぜ。

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