今は『バレエの歴史』(マリ=フランソワーズ・クリストゥ、佐藤 俊子 (訳))を読んでいます。バレエの歴史を辿って今は18世紀に入ったあたり。出来事の一つ一つ、登場人物の一人一人を掘り下げるわけではなく、とにかく数を並べていくのでその軽重がわかりにくいところはあって、以前に他の本で読んだ人物が出てくると「たぶんここ重要なところだ!」ってなる感じです。でもルイ14世が太陽王と呼ばれるようになったあたりのところは、これまで「アポロンを演じたから」くらいしかしらなかったけどその演目(『夜』)の内容についても触れられていました。
王命を受けてクレモンが製作した『夜』(一六五三)のバレエは演目の豪華さに、変化に富む霊感、内的論理を妨げない対照の感覚を結びつけた。四十五のアントレは四つの部分に分けられる。その第一は夕暮れの六時から九時まで、田園と都会で起こることを描く。幕が開くと、二輪馬車に乗った「夜」が現れる。それは王とボーシャンという若い職業舞踊家をふくむ十二の「時間」に取り囲まれている。プロテウスは海の動物の群れを連れかえる。猟師、羊飼いたちも田園から帰ってくる。いきな男たちとなまめかしい女たちがリボンとジャムを買う。乞食と不具者は奇跡の辻で落ち合う。
第二の部分は九時から真夜中まで催されるディヴェルティスマン、舞踏会または喜劇の情景を描く。これにたいして第三の部分はエンデュミオンに誘われる月を登場させる。怪物たちは飛び去る。その後を追って魔法使いや妖術師たちが夜の饗宴へおもむく。三人のやじうまが近づいてくるが、まもなくすべては消えてしまう。半鐘がなって、半ば裸の男たちが燃え上がる家から逃げ出していく。
最後の時刻は眠りに当てられる。場面は夢の出てくる洞窟の前である。最後に、昼の「時間」と妖精たちに取り巻かれて、のぼる太陽の衣装をはじめてつけたルイ十四世のふんするあけぼのの出現で、にせがね作りたちは姿をくらましてしまう。 『バレエの歴史』25頁
(2025年9月21日追記)
読み終わった。1970年に発行された本で、15世紀からはじまり1960年頃までカバーされています。次々と振付家やダンサー、演目が登場していくような概ね年代記といった感じになっていて出来事の流れがつかみやすい。とはいえ、それぞれに割く情報量は多くないのでその軽重がよくわからなくて、さらっと重要人物が登場してからいったん紙面でみなくなったと思ったら数ページ先で急に名前が続いたりする。これまで読んでいた重要人物たちの列伝的なバレエ史の復習みたいな感じがあった。巻末には年表があり、ここまで読んで本編もほぼ年表みたいなものじゃんってツッコミそうになりましたが、年表のあとにまた冒頭からぱらぱら読み返すと初読時ほどにはそんな印象にならなかったので、単にわたしの知識不足でそう感じていた部分が多そう。
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