(真木 悠介)気流の鳴る音―交響するコミューン

『気流の鳴る音―交響するコミューン』(真木 悠介)を読み終わった。おもしろかったです。普段は外(インターネットの外のことです)で本の話をほとんどしないので人の紹介で手に取ることもあまりないんですが、今回ずっと名前を知りつつ読めていなかったので今のタイミングで読みました。読書はタイミングですからね。

メキシコのインディアン、ドン・ファンに師事したカスタネダの四部作を読解する本です。とはいえそれは文化人類学的な方向へ進むのではなく、「われわれ自身の生き方を解き放ってゆくための触発的な素材を、固有なもののもつ普遍的な力として狩る」ために行われており、「うつくしい道をしずかに歩む」ために世界とどのように接していくべきか、「生活が、外的な「意味」による支えを必要としないだけの、内的な密度をもっている」ための知識が描かれています。読み始めてからしばらくはインディアンの話を読み解きながらマルクスやらを引きつつ人生訓のように扱うことについてやや抵抗があったんですが、実際、本書のなかで繰り返し紹介される物の見方や考え方自体はかなり日常的な実感があるものが多く、言語的、知覚的あるいはその後の行動として説明されるそれらを、一連の話のなかで段階的に位置づけていく手さばきはかなりよくて、(初出は70年代後半なので時代を感じるところはままあるものの)読みやすさもあり気づけばかなり引き込まれていたところがあります。真木悠介(見田宗介)の本をもう1冊買ったので次はそちらも読むぞ!

2026年2月21日

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