堂々と生きて、あたふたと急いで生きて、わたしたちは自分の名さえときに思い出せなくなる。そういうときにでも、気に染むことと染まないことの区別をなんらかの一貫性をもって持続させたい。気に染むことのなかには、自律的な態度、すべての人間に対する敬意をしまっておきたい。自分の名はそのような形のなかで記憶しておきたいものだ。 『リチャード・ブローティガン』140頁
ブローティガン、『西瓜糖の日々』『芝生の復讐』『アメリカの鱒釣り』は読んで、その読後感はおぼえているのに内容をはっきりと思い出せないのはよくないのでまた読み返したいな。ちょうど『ハンバーガー殺人事件』がタイトルを『風に吹き払われてしまわないように』にあらためて再販されたんだった。
そういえば先月届いた『ちくま』2026年1月号をぱらぱらとめくっていたら、「最後の小説、最初の翻訳――『ハンバーガー殺人事件』の頃」というタイトルで、翻訳をされた松本淳氏の文章が載っていた。元のタイトルをつけた話と、今回、原題により近い形に変えたことが書かれています。市川春子氏による表紙、そして「ポラポレプリリン神話」は第25回。前月から始まった町田康による「山頭火」もおもしろい。
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