『ザ・ホエール』をみました。
恋人アランを亡くしたショックから、現実逃避するように過食を繰り返してきたチャーリー(ブレンダン・フレイザー)は、大学のオンライン講座で生計を立てている40代の教師。歩行器なしでは移動もままならないチャーリーは頑なに入院を拒み、アランの妹で唯一の親友でもある看護師リズ(ホン・チャウ)に頼っている。そんなある日、病状の悪化で自らの余命が幾ばくもないことを悟ったチャーリーは、離婚して以来長らく音信不通だった17歳の娘エリー(セイディー・シンク)との関係を修復しようと決意する。ところが家にやってきたエリーは、学校生活と家庭で多くのトラブルを抱え、心が荒みきっていた……。https://whale-movie.jp/
とてもよかったです。登場人物の少ない室内劇。やり取りの中から少しずつ、これまで主人公に何があったのかが伝わってくる。人生はこじれにこじれ、自分自身も固執し、行き詰まった主人公。この主人公が何かを為すと決めたときから動き出すストーリーです。
「人はだれかを救うことなんかできない」「それでも人はだれかを思いやるものだ」っていうやりとりが本当にすべてで、これが主人公の、それに本当はみんなの行動原理のひとつなんだよな。だからこそ予告編にナレーションで登場する『願い』っていう単語は少しニュアンスがわたしの受け取り方とずれがあって、もっと確信に近い希望というか、かくあれという未来を信じている描かれ方がすごくよかった。
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