水属性の魔法使い

なにより今作はOP映像がとても良いです。アニメタイトルどおり冒頭は清涼感のある色使いからはじまって、周りの仲間達と一緒に過ごす時間が異常にきめ細やかな身振り作画(それでいてこれ見よがしじゃないのが良いぜ)で描かれていて、作品全体のトーンというか芯の暖かさというか明るさというか、そういうのが伝わってきてこのOPだけでストーリー全体に対する安心感まで湧いてくるところある。おすすめです。

背景美術や登場人物たちの雰囲気が好みでみていると、細々としたところにも気を配られているようなところがたくさん出てきて気づけば最後まで見通していました。

作品序盤、ダンジョン1層に普段いないアリの魔物がいるっていう不穏展開の前フリも一旦は(最後は魔物が溢れ出す予兆だと判明するにしても)アリは竪穴を掘って上がってくるんだってそれっぽく説明する手つきが良かった。そしてその後発生した大海嘯では安易に主人公リョウの株上げをせず、不在のままルンの街の面々が最善を尽くしている姿が描かれます。「弓矢が切れる→町中の武器屋から集めてくる」みたいなやり取りをしっかり描いて、A級冒険者から新米冒険者たちの活躍を描いたのめちゃくちゃ好感があった(作画は力尽きつつあったけど、展開にはしっかり緊張感あってよかったね)。

終盤には帝国との邂逅で一気に高まる緊張感のコントロールもめちゃくちゃうまかった。本作における主人公のいけ好かなさは正直ずっと視聴しながら気になっていたんですが、その部分を突き詰めるとこうなるよなっていう理詰めの展開でしっかり面白くなっていたのが作品の手のひらの上だった気がする。異世界転生で圧倒的な力を持ちながら性格も癖のある主人公をある種の災害というか、そういう存在としてうっすら描くのって一つの手法だよな(そういうアニメもありましたね)。

村が盗賊に略奪される回想では村を荒らし回った盗賊が引いた直後、村の門が開いたままなために血の匂いにつられて山から狼の魔物が群れで襲ってくるっていう二段構えの悲劇も描かれていた。それはそうなるよな~っていう納得の展開なのに他の作品ではあまりみない(盗賊か魔物どちらかの襲撃で展開が足りてしまうのでやらない)流れを丁寧にやっているんですよね。そのうえで12話でルンの村に戻ってからの微笑ましいエピソードも、これでもかって組み込んでいる。

作画やセリフ選びは気になったところもあるけど全体にすごく丁寧で良い作品でした。それに音楽良かったな~って今検索をしていたら青のオーケストラも担当されていた方(小瀬村晶氏)で納得感がある。

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