美しい夏

『美しい夏』をみました。よかった……。田舎から出てきて兄と暮らしながら洋裁店で働くジーニアと、絵画モデルをしている都会的なアメーリアが出会い、互いに惹かれ合い、自分自身を見つめながら一緒に過ごす一時期のお話。原作はパヴェーゼ。読んでいるはずなんですが内容を覚えていなかった。

冒頭の兄と暮らしが描かれる場面が好き。両親への手紙、猫への餌やり、一緒に林を抜けて湖畔で友人へのハイキングまでの一連で二人の距離間や環境がさらっと描かれたのかなり巧みな感じがあった。それにしても夏の休日の朝に、湖の周りに集まってお酒を飲み、音楽を歌い、ゆったり過ごす時間って良すぎるんだよな。そこに登場するのがアメーリアです。

新しい世界に憧れるジーニアと、そのジーニアを過去の自分と少し重ね合わせながら、今の自身は画家連中との暮らしにどっぷりのアメーリアが互いに未来/過去を見つめながらぐるぐるまわってたまに重なる瞬間と、それから離れて少し前に進む瞬間が描かれています。終盤の兄、妹でベランダに並んでいる場面も良かった。あとは映画の気合ポイントだったのか、ジーニアと想い人がベッドをともにする場面のあの迫真の長回しはジーニアの高揚感と息苦しさと転機とその他諸々がぎゅっとなってて重さがあった。

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