崩壊したティアムーン帝国で、わがまま姫と蔑まれた皇女ミーアは処刑された――はずが、目覚めると12歳に逆戻りしていた!?
第二の人生ではギロチンを回避するため、帝政の建て直しを決意。前世からの忠臣を味方につけ、財政改革に乗り出していくが……?
「こ、これぐらい、わたくしにかかれば楽勝ですわ!」
保身上等!自己中最強!小心者の元(?)ポンコツ姫が、前世の記憶を使って運命に抗う、一世一代の歴史改変ファンタジー! TOブックス
女神!聖女!叡智!聡明! 慈愛!博愛!ですわ!
はい、わがままで保身ばかりだけど、根がとても素直でお人好しな素敵なお姫様の物語。この作品にどっぷりになってくると「あくまで保身ですよ~」って顔しなくてももうやっぱり人の良さが隠しきれないんだよな、ミーア姫殿下はな。
ED映像のなかでifの大人と子どものミーア同士がテーブルで向かい合って微笑みを交わす場面があるんですが、そこをみるとふいにちょっと泣いちゃったりもした。過酷な未来を経たミーア・ルーナ・ティアムーンと、その逆戻りしたあとのミーア様がお互いのことを認め合うような表情が大変良いですね……。やりなおし物語で消えていく、処刑される運命のミーアも、そのミーアのことを許してあげられる、認められるのはミーア自身だけなんだよな。だから12歳に戻ってがんばっているミーアが大人の自分に対して楽しそうに語りかける構図がはちゃめちゃに(わたしに)効いてしまう。というかもう途中から普通にラブコメやってるのもたまらないぜ。そういう話をしているのか!?
アニメの画面の良さとしては最後の最後、屋外ティーパーティーの場面で、椅子じゃなくてピクニックシートを敷いて車座にすることで、男性陣みんなが靴を脱げずに結果ミーアと半身で向き合うことになってるの天才的なんですが!!っておもいました。
これは完全に蛇足ですが、青のオーケストラをみていたので(?)その作中で何度も流れた新世界より 第4楽章っぽい曲がティアムーン帝国物語の劇伴で流れるたびにちょっとふふっとなってました。
その他
その他です。BLEACH 千年血戦篇 -訣別譚-の画面の良さはもちろん、「娑闥迦羅骸刺絡辻(しゃたつからがらしがらみのつじ)」が出てきたときは視聴者全員声出してたと思いますし、呪術廻戦も本当に異常作画が続いていた。感想のなかで作画の良さ単体をほめるのって(わたしにとって)お行儀が悪いことだと思ってるところが何故かあるんですが、あまりにもよかったので何度もみた#37「赫鱗」、#40「霹靂」、#41「霹靂-弐-」のことは残しておきたいです。天国大魔境の完璧なアニメ化、スキップとローファー、聖女の魔力は万能です、この素晴らしい世界に爆焔を!、神無き世界のカミサマ活動、江戸前エルフ、葬送のフリーレン等々、今年もここに書ききれない数々の作品にやられました。あと残しておきたいのは君は放課後インソムニアの1話冒頭、Aパートのモノローグがよかった。
夜になると目が冴える。布団に入って寝ようとするけど、眠れないまま、時間だけが過ぎていく。眠れないとマイナスなことばかり考えて、不安といらいらで、また目が冴える。5時くらいになると新聞配達のバイクの音。向かいに住む年寄りの家のシャッターが開く音がする。おまけに犬まで。そして空が明るくなって、カーテンから光が透けて、朝が来て、今日もまた、絶望する。
君は放課後インソムニア1話「能登星」
このモノローグの間に布団から出て、台所でお水を飲んで、外を映してから少し明るくなった部屋の中へ、っていう一連の画面の流れとネガティブすぎないむしろ肯定的なアンビエント音楽がとてもよくはまってる。
わたしが今書いている日記も本当はこういう場面のことをちゃんと残しておきたいんだよな。このモノローグをききながら、めちゃくちゃわかるとなりながらそう思ってました。昨年、休職期間の前夜から初日朝にかけて、一睡もできないままちょうど再放送を録画していたコンクリート・レボルティオの2期最終話『君はまだ歌えるか』をみて、ふと気づいたらカーテンから朝日が差し込んでいたところをまだ覚えています。
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