日本に西洋の概念が入ってきたときに普及することとなった「自由」「権利」「法」「自然」「公/私」「社会」といった言葉について、主に英/仏/独といった西洋の言語と中国語(漢字)、日本語を比較しながら、翻訳語の遷移やその意図をたどる本です。
そういえば小さい頃に漠然と”社会主義”の”社会”ってなんだ……?と思ったことを思い出した。そういう言葉の意味や文字の意味からの推測でなんとなく補っていた曖昧な部分を解きほぐしてくれる感じがあり、読んでいて楽しさがあります。そして講義形式なので読みやすい。
この本の中でより原語に忠実であろう翻訳語とされたものについてもそれが現時点で主流の翻訳語として流通していないものもいくつもあり、だからそれが間違っているというものでもなく、ただ少なくともその時代ごとにもっていた言葉のニュアンスに気をつけて(特に古い文章の場合は)訳文にふれる必要はあるだろうなと思う。最近はインターネットで翻訳しながら知らない単語の含まれる文章を読む機会が増えてきていることもあって、そういうときどちらかというとニュアンスで文意をとって良しとすることが(わたしは)けっこうあるのでこの本を読んだのは良い機会だったなという感じがあります。おもしろかった。
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