今は『クジラのまち 太地を語る──移民、ゴンドウ、南氷洋』を読んでいます。太地町と一橋大学が共同で行ったフィールドワークを中心とした記録です。数年前に太地町へ行ったときに買った本でそのまましばらく寝かせていたんですが、来週また太地町へ出かけることにしたので引っ張り出してきました。面白いです。クジラに関する語りと研究がまとめられていて、まだ読み終わっていないので全体の感想はさておきではあるんですが、ゴンドウ漁の歴史を紐解くなかで、1969年に出版された『熊野太地浦捕鯨史』からの引用で「夜ゴンド」というものが紹介されていた。その情景が頭に残っているので日記に残しておきます。当時の古老たちの座談会の記録です。
答「夜ゴンドというのは闇の夜、櫓船で沖へ行って、ゴンドが游ぐと尾ばきも手羽もヒキ(夜行)になるので、それをつけ廻し、やかましいうな(静かに)と言うて銛でついて捕るのです。裸でね」
問「それはいつ頃のことですか」
答「明治四十(一九〇七)年頃のことです」 270~271頁
この引用のあとに、当地では現在でも春から初夏の暖かい時期にかけて夜光虫が発生することが書かれていました。
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