北欧の香りを漂わせながらドタドタと駆け抜けるバンド、SUNDAY MONDAYのカセットです。EDELWEISSという4曲入りのデモとコンピに収録の1曲だけ手元にもっているバンドの(それ以外の音源があるのかは謎です)、そのメンバーの方がやられているらしいです。そういえば今作のレーベル名”MESOPOTAMIA SYNDICATE”も、EDELWEISSのデモでは”MESOPOTAMIA RECORDS”だったので意識しているのかもしれない。楽曲面ではあのポップなのにめちゃくちゃ癖の強いメロディがさらに進化して、泥臭くなり、さらにボーカルはなんと(?)日本語詩で、だけど歌詞カードはすべてローマ字になっています。でも語感も合わさって逆にこのほうが味が出ているまである。日常で使いそうで使わない、やや古風というか珍妙な言い回しの歌詞が北欧と歌謡のミックスされたメロディに混ざって響く絶妙な味わいに仕上がっています。ドタバタ駆け回るリズムにコーラスワーク、なぜか熱くなってくるメロディでこのあたりは完全に90年代ユーロ圏のオブスキュアバンドなんですよね。一方でその歌詞世界の雰囲気は昭和の歌謡曲とも違う、音楽の教科書に載っていそうというか、掴みどころはないけど意味はわかる不思議な世界感です。よくかんがえるとタイトルの『HAKUNETU NICHIYO ROKUON』もわかりそうでわからない、だけどだいたいわかる言葉の並びです。どの曲も好き。今作は2021年のカセットですがまたどこかでポンと新作が出てきたらうれしいです。
(2025年8月3日追記)
移動中にシャッフルで流していたら久しぶりに聴いたSUNDAY MONDAYの「La La Radio」がよかった。メロディの良さは前に日記に書いたことがあったかも。
Radio la radio la la radio denpatoga mukaikaze kirisaku《電波塔が 向かい風 切り裂く》
radio la radio la la radio shuhasu awasete《周波数 合わせて》
Radio la radio la la radio denpatono hikari yoruo terasu《電波塔の光 夜を 照らす》
radio la radio la la radio hosikuzu kakiwakete《星屑 掻き分けて》「La La Radio」SUNDAY MONDAY(《》内は補記)
歌詞で好きなのは特にサビのところで、夜の丘の上に屹立するイメージが良いんだよな。ラジオをテーマにした曲って眠れない夜に誰かとつながることやそっと寄り添うことを歌詞にしたものが多くあって、どちらがより良いというわけではないですが、この曲には独特の力強さがあって、ドタバタしたリズムと組み合わさったそれが好き。
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