北欧の香りを漂わせながらドタドタと駆け抜ける日本のバンド、SUNDAY MONDAYのカセットです。EDELWEISSという4曲入りのデモとコンピに収録の1曲だけ手元にもっているバンドの(それ以外の音源があるのかは謎です)、そのメンバーの方がやられているらしいです。そういえば今作のレーベル名”MESOPOTAMIA SYNDICATE”も、EDELWEISSのデモでは”MESOPOTAMIA RECORDS”だったので意識しているのかもしれない。楽曲面ではあのポップなのにめちゃくちゃ癖の強いメロディがさらに進化して、泥臭くなり、さらにボーカルはなんと(?)日本語詩で、だけど歌詞カードはすべてローマ字になっています。でも語感も合わさって逆にこのほうが味が出ているまである。日常で使いそうで使わない、やや古風というか珍妙な言い回しの歌詞が北欧と歌謡のミックスされたメロディに混ざって響く絶妙な味わいに仕上がっています。ドタバタ駆け回るリズムにコーラスワーク、なぜか熱くなってくるメロディでこのあたりは完全に90年代ユーロ圏のオブスキュアバンドなんですよね。一方でその歌詞世界の雰囲気は昭和の歌謡曲とも違う、音楽の教科書的というか、いややっぱり掴みどころはないけど意味はわかる不思議な世界感です。よくかんがえるとタイトルの『HAKUNETU NICHIYO ROKUON』もわかりそうでわからない、だけどだいたいわかる言葉の並びです。どの曲も好き。今作は2021年のカセットですがまたどこかでポンと新作が出てきたらうれしいです。
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