好きな子がめがねを忘れた

ちょっぴり奥手な中学生男子の小村くんは、めがねをかけた隣の席の女の子、三重さんのことが好きである。
「その分厚いレンズ越しでいい。三重さんのきれいな目に見つめられてみたい。」
不思議な魅力を持つ三重さんに惹かれつつも、話しかけることさえできないまま日々を過ごしていた。
そんな三重さんはいつもめがねを忘れてしまうド天然女子。クラス替えから3日。隣の席になった小村くんは、
困っている三重さんをサポートしようと奮闘するが、そんな想いとは裏腹に一生懸命何かを見ようとする三重さんとの距離が近すぎてドキドキが止まらず・・!?公式サイト

あらすじからご推察のとおり、設定がやや強い作品です。元々ツイッターではやったらしいですが気づいていなかった。今では流れてくるたびにいいねを押していますが……。あと英題の「The Girl I Like Forgot Her Glasses」のリズムがめちゃくちゃ好きです。

 

アニメーション制作
production
GoHands
animation entertainment to advance

ということで(タイムラインで)やや話題にもなっていたんですが、よかった、よかったというか楽しかったな。なんというか総合芸術なんだよな。GoHands作品としてのパワーがある。毎話冒頭にやたら人が動いたり、やや下から見上げる画角だったり、変な視点移動、多数のほこりがキラキラ輝く画面だったりと、GoHands作品らしさも健在です。

小村くん視点でみる三重さんのかわいい場面が全編を通じて描かれ続ける。この三重さんのCV:若山詩音さんがまためちゃくちゃ良いんだよな。少しだけ間の抜けた可愛らしさがあります。それにしても毎話、あらゆる手をつかってめがねを忘れてきた場面を演出する作品パワーにはにっこりしてしまうよ。だってめがねをわすれることって基本的にないから……(壊してしまうことはまああるかもしれない)。それでもそれをものともしない、二人のラブコメディがここにある。

それがさ~~! #9 「好きな子と校外学習に行った」ですよね。これがめちゃくちゃ良かったです。これまでずっとラブコメの設定として『めがねを忘れる』ことを繰り返していた三重さんの表情や仕草等々を、わたしはアニメとして主人公の小村くんと同じ目線でかわいい~となっていたんですが、今回はその三重さん自身が、みんなといっしょに課外学習に出かける前夜の布団の中で淡々と日々の忘れ物が多いことなどを思い浮かべて自己評価の低さを吐露する場面がある。そして実際に眼鏡を忘れ、小村くんに助けられて自己嫌悪が爆発して泣いてしまうシーン。みていてわたしも泣いちゃったもんな。小村くんがいくら慰めてもそういう問題じゃないんだよなっていう感じもわかる。

それでも小村くんがだした1話のセリフのリフレインは作品のつくりとして完璧に効いていてうおお!となったし、なんなら直後(作中では後日)から完全にラブコメの波動を取り戻して三重さんがうれしそうにしていたのが大変よかった。かわいいね〜ってラブコメ享受してたけど、その一つ一つが三重さん自身の自己嫌悪に繋がってたことが描かれるのと、ここで小村くんのが切り返すのが効きすぎている。好きな子がめがねを忘れた、特殊な設定のラブコメディだったけど、間違いなくこの作品の世界を描いていたよ。

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新たな名作GoHandsアニメにーーー儀礼抜刀(K)

(補足)

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三重さん

この画面の三重さん、表情や姿勢に髪の毛のもふもふ、構図から何から絵を見る技術で紹介していいでしょってくらい良くないですか?

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