先週読み終わったのは『ソバとシジミチョウ』(宮下直)。前半は脱自然化の人類史や里山の環境に関する章が続いて、第3章が表題のソバとシジミチョウになっています。フィールドワークをもとに、絶滅危惧種であるミヤマシジミとその周辺の生態系がまとめられてる本です。
わたしは小さい頃に虫取り(小さい頃はわたしも昆虫が苦手ではなかった!)をすると、アゲハチョウとかに比べてシジミチョウは小ぶりで、それに庭のどこをみてもいたような記憶があるし、そしてゲーム『ぼくのなつやすみ』シリーズでも昆虫図鑑を埋めようとするとシジミチョウは何種もいるので、なんとなくも見つけても別にうれしいものでもないイメージだったんですが、本著で扱われるミヤマシジミも以前はたくさん姿がみられていたそうなので当時は似たようなものだったのかもしれない。
表題にはソバとシジミチョウとなっていますが、実際にミヤマシジミの幼虫が餌とする植物はコマツナギとのことです。ソバとミヤマシジミの関係自体に強い繋がりがあるわけではなく(成虫が吸蜜をすることはある)、ミヤマシジミの生息域の一部にソバ畑があることで生まれる多様性が、いかにミヤマシジミに関係しているかという分析が並んだ本になっています。
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