『蛇の道(1988)』をみた。おもしろかった……。
来月上映されるリメイク版にあわせて期間限定でYoutubeにて配信されているものです。わたしは黒沢清監督作品にこれまであまり触れてきていないんですが、同じく来月行われる監督作品のオールナイト上映にはいこうかなと思っているところ、とはいえわたしは怖いものがとても苦手で、それはホラーだけじゃなくてサスペンスや暴力もそうなんだよな。監督作品にはそのあたりのイメージがある、それをオールナイトで耐えられるかという問題があって、事前に感じを掴んでおきたい気持ちもありました。
幼女誘拐殺人…。娘を殺された宮下は、謎の男、新島の協力を得ることによって、復讐を実現しようとしていた。ある組織の幹部、大槻、檜山、有賀を次々に拉致し、拷問まがいのやり方で、事の真相を問いただしていく。3人は自分の身の保身のために、罪を擦り付けあい、醜い争いを繰り広げる。娘を殺したのは誰なのか?そして、新島の本当の狙いは? KADOKAWAチャンネル
画面の緊張感がはちゃめちゃに強い一方で、そんなことある……?くらいの勢いで展開が転がっていくので静かな映画なのに息をする間がない。いや、銃撃戦もあるし大声もあるので決して静かな映画ではないんですが、登場人物たちの人物像ややりとりの一つ一つが空虚というか、上滑りしていきながら嫌なほう、嫌なほうへ進んでいくので目が離せないという感じかもしれない。
みおわった直後は、わたしの怖さへの耐性ぎりぎりの作品だったな……っていう気持ちだったんですが、しばらくぼんやりしながら内容を思い出していると、なんか、おもしろかった、気がする……という不思議な視聴感がある。
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