(内田百閒)ノラや

最序盤にノラ(飼い猫)がいなくなってからの日々をまとめたエッセイです。わたしは猫がどちらかといえば好きなんですけど、この好きは写真がかわいい!あるいは猫をモチーフにしたキャラがかわいい!って感覚で、例えばタイムラインに猫の写真が流れてきても猫と一緒に暮らす生活、あるいはいない生活っていうのが想像できなかったんですが、その猫がいなくなってから猫のことを思い出す、そんな日々が延々と書き連ねられています。特にこのノラと離れて10年以上経ったあとに百閒自身が「無意味な」「不用意な」口癖として「ノラや」が今でも口から出るって言ってるところがすごく好き。要約できない10年がある。解説の最後にちょっと怖い話をいれてるのは読んでてふふっなったけど、今読み返してちょっと怖くなってます。

2020年10月18日

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