タイトルやポスターのキャッチコピーとかをみてもそれほど惹かれるわけでもなく、mid90sをみた直後だしこっちもみておこうかな~くらいの感じでした。劇場ロビーにポップアップストアみたいなのが出てて、スケボーや衣類、それにzineやミックステープも並んでてちょっとびっくりしたけど、先日mid90sをみたときもスケボー持ち込みできてるお客さんたちがいたし多分いいやり方なんだと思います。zineといえば一時期読み集めてたことがあってついつい覗いちゃったんですけど今日は海外のものが10種ほど並んでいました(少し買った)。そういえば何年か前にDiscogsがzineも扱うみたいな記事を見たけどどうなったんだろうな。
映画本編はめちゃくちゃよかった。このタイトルでなんとなく勝手に内容を想像してたのを完全に反省してます。スケートボードに耽溺する少年3人、彼らの12年間を撮り続けた映像とインタビューをつなげたドキュメンタリーです。一人に子どもができてから、あるいは一人が18歳になって大人にならなきゃって決めてから、それまでとそれからの3人の映画でした。
それにしてもドキュメンタリーですっていってもかなり人生を物語として切り出していてそれがあまりにもうまい(複数のDVに関するインタビューのやりとりで表情アップを切り貼りしたり、音声を映像にかぶせたり)ので、途中でいやいややりすぎでしょ……みたいな気持ちが一瞬出るくらいなんですが、もしかしたら人生は物語なのかもしれないなって思えるくらいの完成度があった。いや人生は物語ではないですが・・・。
水中騎士って漫画があって、実家においてきたので手元にないんですが、昔読んだ内容を少し覚えていて、これは『物語を生きろ』で終わるんですね。これを高校生の頃に読んだときは、いや、朝起きて着替えて学校や仕事に行って……って言うのを毎日延々とやりながら自分で物語というのは無理でしょって思ったんですよ。生活ってたとえばどうやって着替えるのか、何を考えてそれをやったのか、トイレの個室の中でどうやって排泄するのか、どうやってツイッターに投稿するのかって自分以外の誰かの仕草を決して見ることはないしできない、見せることはないわけで(結婚とかはそこが変わるんだと思いますが)、でも本当に生活って言葉がさすのはその一つ一つをつなげたパッケージでしかないし、人生もそういうもので、なんというかそれを物語にするのは自分自身じゃないだろうと思ったりしてました。
それでこの映画ですが、それをそれでも編集して一つの映画にして、ああいい映画だったって思えるのはなんというかすごくありだなって思いました。自分をプロデュースするって書き方をするといやな書き方だけど、自分をコントロールするのってめちゃくちゃ大事かもしれない。それはツイッターでも日記でもいいんですけど。できるかって言われればできないし、やりたいかって言われるとまああまりやりたくはないですが……。だから人生は物語ではないんだよな。じゃあどうすればいいかと言うと、物語をうけとっていくしかないわけで、アニメやツイッターや本を読むしかないと思う。その合間にはトイレに行って、お茶を飲んで、労をするわけですが・・・。
お酒飲みながら深夜に日記書くの楽しいフェイズに入ってきた。楽しいですね。
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