メン&チキン

『メン&チキン』をみました。変な話でおもしろかった。

育ての父の遺言で両親が別にいること、自身らも異母兄弟であることを明かされたガブリエルとエリアスの兄弟が、生物学的父の住む島を訪れてそこに暮らす3兄弟と出会う話。

冒頭からエリアスの様子が少しおかしい(暴力的、性に衝動的)ことが示されて、弟であるガブリエルもややうんざりした雰囲気を出しているんですが、島で3兄弟にあった瞬間から一気に雰囲気が変わるところがよかった。島のお屋敷にたどり着くとまずはひとりで3兄弟と対面したガブリエルが、「この3人ともエリアスと同じかそれ以上にネジが外れている!」って気付いたときに即切り札としてエリアスを投入するときの安心感というか場のルールが変わった感じが楽しい。エリアスも兄弟としてガブリエルを大切にしている一面も垣間見せるし、こういう場の独自ルールが発動する展開が好きなのかもしれない。

その後、兄弟5人で暮らし始めることになって徐々にお屋敷のルールや習慣がエリアスに馴染んでいくことでガブリエルと4兄弟みたいな雰囲気にシフトしていくんですが、そのなかで各兄弟の見せる妙に幼児的なふるまいや暴力的な行為が少しずつ秩序のあるものに見えてきてしまって、ガブリエルのほうが異質に思え始めてしまうところも気持ちよくのせられている気がして楽しかった。それでいて各兄弟たち自身もこの暮らしに行き詰まりを感じていることを匂わせていくのもうまいぜ。ストーリーはめちゃくちゃなのに……。

何より汚れた洋館のなかで放し飼いされている動物たちの映る映像、暴力的な喧嘩をした翌日に4人で真っ白の部屋、真っ白の服装でダブルスのテニスをしている場面の違和感といった画面のパワーで押された感じもある。

年末年始みたいな変な時期にみるとうれしい変な映画だった。おもしろかったです。

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