生きる LIVING


『生きるLIVING』をみました。よかった。黒澤明監督『生きる』のリメイクですが、わたしはまだそちらはみていないけどはやいうちにみたい気持ちです。

何年も働いてきた男ががんの告知を受けて仕事を無断欠勤し、また戻って働くお話です。無断欠勤した日には海へいって、それでまた街に戻ってくる。戻ってきたところでたまたま出会った元部下(転職)を相手に初めて他人に語る息子夫婦との距離感、人生との距離感について。そして仕事に戻る。人に話したことで男のなかでやるべきことが見えてきて行動が変わり、それが周りを少し変えたり、変えなかったりするお話です。

わたしは病気や子どもをテーマにして人生との距離を測る作品があまり得意ではないんですが、本作はそのわたしが苦手な部分自体もちゃんと作品として切り離しているというか、泣かせる映画にしなかったところがまずよかった。男がそういうタイプじゃないのに作品の描き方がそんなのだったら何なのとなってしまいますからね。

すごく淡白に、時間もすっ飛ばしながら、だからこそ実際はこんなに上手く行ったり綺麗事だけじゃ済まないんだけど、それでも少しだけ作品内の男の周りも映画をみた観客も影響を受けるっていうそういう作品になっています。

作品の内容が内容だけにわたしも自分と重ねてみてしまうところがあったんですが、そういう映画じゃないんだよな。よかったです。

あとわたしが映画でみかけるとちょっといいねとなるところのエンドロールのキャストの並びが画面に登場した順番になってたのもちょっとよかった。

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