『コロッサル・ユース』をみました。良かった……。
先週にみた『ヴァンダの部屋』と同じくペドロ・コスタ監督作。同地区の6年後を映しています。今作主人公ヴェントゥーラのもとを妻が離れていく場面から始まる。立ち退きでスラム街から集合住宅にうつることになる主人公は、子どもたちと呼ぶ(作中、登記上は子どもがいないことは示唆されている)何人かのもとをふらふらと訪ねては近況を尋ねて回る。同時に、ヴェントゥーラの過去、この土地で暮らし始めたころの映像が度々挿入されます。
スラム街の暗がりと純白の集合住宅を行き来するギャップ、そのなかにある濃い影、火事にやけた煤、固定カメラの長回し、どの画面もパワーがあって、苦痛と諦観だらけのやりとりもずっとみつづけてしまう。そのなかで、前作ではスラム街の部屋で仲間や妹と煙草とヘロインを摂っているところばかりが印象的だったヴァンダが母親となり中毒治療に取り組んでいたり、その時間経過をどうしても意識してしまう。加えて今作では主人公の過去も語られること、この地区の歴史が一つ一つの生活から立ち上がってくるような印象がある。こういう時間の扱い方をする作品だって知ってたら、今回上映していた同地区が舞台である『骨』も、今作で関連するフレーズが登場する『溶岩の家』もみておくべきだった。
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