とても良かった……。やっぱり湯浅監督の映像なんですよね。本当に迫力という言い方とも、ケレン味という言い方とも違う見せ方が気持ち良すぎる。今年のはじめ頃から狂言や能についてすこしずつ触れていたのもちょうどよかった。霊をうつすという能の役割と、平家の無念、自分のあり方を踊るというのを、それをお客さんにみせるっていうことにフォーカスした映画です。
琵琶法師によって語られる「平家物語」は幕府の撰定で内容が絞られていくっていうのは物語の存在の仕方として当然そういうこともあろうに、アニメ「平家物語」をみているなかではわたしの頭から完全に抜け落ちていました(雑魚)。それだけども語り、語られるだけでは終わらない、そこに犬王と友魚のふたりの関係があるっていうのは、より大河を離れた人物の描きかただったように思います。
これは完全に蛇足で、わたしは湯浅監督作品が大好きなんですが、ただ音楽に対する視点についてだけは以前のいくつかの作品や本作もわたしと少し合わないかな……という点があって、今作もそこが一部上手くのれなかった感じはあった。
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