これは感想じゃなくてわたしの記憶のメモになります。しかも原作を読んでいないアニメの内容のみで書いていているのでかなり私的な内容になります。原作をちゃんと読もうね、はい。
おちこぼれフルーツタルトの各話タイトルの頭文字がいろは順になっているのは毎話冒頭ではっきり打ち出されているんですが、その確認のためにタイトルをネットで再確認した際に登場人物の名前も同じ規則に則っていることを知りました。確かに”へも”さん、”はゆ”さんなんてなかなか思いつかないもんな。いやそれにしてもいい名前ですよね……制限が新しい発想を生むってこういうことを言うんだよな。以下、公式サイトから登場人物の名前を掲載順に敬称略で抜粋します。
いの、ロコ、はゆ、にな、へも、チコ、ぬあ、るあ
いい名前ばかりです。
ここまで確認したところで、もしかしていろはうたのルール『すべての仮名を重複させずにつくる』も採用されているのでは?って気がしてきました。いや、”ぬあさん・るあさん”と”ロコさん・チコさん”は姉妹ということで下の仮名を揃えているとして、他の名前に同じ仮名が存在しない。おちこぼれフルーツタルトのナイスな名前はこうやって生まれたんですね。(もちろんいろはうたに擬えて名前をつけていくことに何か意味があるとは思えないし、どちらかというと遊びになると思いますが・・・)
ここまで書いて念の為ネタバレに用心しつつ薄目で名前だけウィキペディアで確認したところ、上記以外の名前が
ほほ、リリ
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ここまではマネージャー(プロデューサー)枠は同仮名の反復ルールですね、なるほどってうなずいたものの・・・
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おと(TVアニメ未登場)、とね、わか(TVアニメ未登場)
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ということでまだ謎につつまれたおちこぼれフルーツタルトの名前ルールです。もしかしたらこれから先、設定が明らかなるにつれて何かわかるかもしれない。アニメもいろはうたに則って全47回やってほしいところです。
上の話、ちょうど読んでいる本(『日本語のために』)でいろはうたについて紹介されていて気になりました。この本はアンソロジーで『いろはうた―日本語史へのいざない』(小松英雄)が一部収録されています。上述のルールに縛られたいろはうたがどんな目的で作られたのかを追っているんですがこれがめちゃくちゃおもしろい。
用字・用語のうえで厳しい条件をみずからに課し、その制約のもとに韻文を作ろうという遊びが、このように古くから現実に行われていたのであるから伊呂波もその系譜に属しているという可能性を、かんたんに否定すべきではない。さきに「意地でも重複させまい」という表現をしたのは、こういう努力をさしていったのである。
この伊呂波の系譜におちこぼれフルーツタルトも属しているんだよな。日本語の深みを感じるぜ。
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