DemonsRoots

今週に入ってからは「Demons Roots」をやっていました。いやーめちゃくちゃおもしろいです……。シナリオ自体の良さに加えて伏線回収や演出があまりに上手すぎる。RPGとしてお約束みたいな展開でも、それでも不思議なくらい各エピソードごとにめちゃくちゃ気持ちが盛り上げられてしまうんですよね。今日は魔族発狂編までやりましたがぼろぼろ泣いてる直後に熱い展開が続いて感情がめちゃくちゃになってしまった。紹介はクリア後にネタバレとかに気をつけながら書きます(多分)。

それで、まだおそらく中盤で言うことでもないんですが、この作品はタイトルにあるとおりまさに「根を持つこと」に関するお話なんですよね。1000年前に世界を追われた魔族が居場所を求めて帰ってくる、そこで目にしたのはあまりに多くの奴隷たちが虐げられることで成立している世界。この根こぎ状態にある魔族と各地の奴隷たちによる生き抜くための仕事(世界征服)と、権力の移動が描かれており、完全にヴェイユじゃん……となっております。わたしは読んだ本にすぐ影響されるんだよな。そういうことです。

これは完全に設定と作品名(DemonsRoots)に引っ張られてへらへら書いていますが、愛する対象との距離、待機のうちにあること、水平方向への志向、このあたりの要素もでてきます。いや本当は今言ったようなこじつけみたいなこと書きたくなくて、シンプルにめちゃくちゃおもしろいです!!って言えばいいんですがプレイしながらわたしの頭の一部にあったので勘弁してください……。

(追記)

以下、ネタバレのない感想です。

ゲームづくりがめちゃくちゃうまい。シナリオにうまく転がされているので情報の開示とそれに対する登場人物の反応が完全にリンクしてしまうというか、新しい情報の開示があったときに普通のゲームだと「えっちょっとまって、それは待ってほしい」みたいな展開がきた瞬間って冷静になってしまうんですけど、このゲームはシナリオの目配せが上手いので常に登場人物と同じ気持ちでそのまま載ってしまいます。それは例えば滅亡間近の魔族や奴隷たちがメインキャラであるような、設定的にも存亡がぎりぎりの面々たちだからこそ、その与えられた情報に対しても即座に正面からぶつかって解決をして行かざるをえないような、そんな世界の切迫感だとかの演出が上手いから入って着やすいのかもしれない。

盛り上げるときの各キャラのセリフがさ~、まためちゃくちゃいいんですよね~。冒頭も冒頭、序章の魔族決起のところから掴まれっぱなしです。そしてそこから最後まで、しっかり引っ張っていってくれる信頼を裏切らないです。

インディーゲームっぽい若干の脱線要素かとおもいきやそれが最後の盛り上げに一役買っていたりするパターンとかもにくいぜ。終わってみれば、それぞれの要素をうまく溶け込ませながら必要な情報だけを目につくように配置するのが上手だったんだなって思います。これは言葉としての伏線の話だけではなくて、絶対に勝てないような強敵を配置しつつ、その勝てなさ、戦力の差っていうのをひっくり返したときの気持ちよさっていうのを、チャプターレベルでも全体レベルでもかなり意識しているようで、例えばダンジョンの冒頭に設置されていて、ためしに戦っても全く勝てなかったシンボルエンカウントが同じチャプターのボス戦に出てきて、しかもそれが脇役として2体同時にでてきたときの絶望感と、それと正面から戦わないといけないストーリーっていうのをシナリオでどんどん盛り上げてくれるから最高の戦闘ができてしまう。ゲームづくりがうまいからめちゃくちゃ盛り上がるっていう本当にシンプルなことなんですけど、多分わたしがこれまでやってきたRPGのなかでもトップクラスにそれが達成できているゲームです。あと大事なことを書き忘れていました、音楽もめちゃくちゃかっこいい。本当におもしろかったです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA