ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー


『ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー』をみた。

映画というメディアがいかに「Male Gaze=男性のまなざし」に満ち、当然のこととして受け止められてきたか、そして、その表現がいかに我々の実生活に影響を及ぼしているか。この事実と問題点を、ラング、ヒッチコック、スコセッシ、タランティーノといった有名監督の名作から2020年代の最新作まで大量の映画のクリップを用いて、メンケス自ら解き明かしていく傑作ドキュメンタリー。フェミニスト映画理論のパイオニア、ローラ・マルヴィをはじめ業界で活躍する女性陣も次々とインタビューに登場、彼女たちの真摯な闘いの言葉が力強く響きわたる。本作を見終わったあとは、あなたの映画へのまなざしも永遠に変わるかもしれない。公式サイト

ハリウッド作品のなかからあらゆる映画のワンシーンが切り取られて紹介されていく作品。それらが作品の中での文脈を離れて、その映像があること、そのパワー(権力)の構図について監督及び映画関係者が語るインタビューです。「(そのシーンが)作品の本筋に関係がない」とされている映画をわたしはみていないんですが、そういうことならそれはそうだねと思う。映画をみていて居心地が悪くなるのはだいたいそういう場面ではある。わたし自身がそれほど人間の性の場面に関心がないので、適切じゃないというのが感覚でわかる部分があるということかもしれないんですが、じゃあそうやってこの映画をみるうちにどうしてもアニメのことを考えてしまうとそれはまた難しいね……となった。映画における性的な場面に存在する別のおもしろさっていうのを、たとえば娯楽作品として一種のバカなワンシーンとして描かれるのもどちらかといえばわたしはあまり肯定したくはないんですが、でもじゃあアニメのおもしろさやかわいらしさや、そういうところってもう肯定するしないとかでないレベルで網膜と生活と趣味嗜好に染み付いているんだよな。

この作品はその性的な部分と力の問題と組み合わせていたところがわたしがどのように視聴するべきか考える時の支点になるんだろうなというのは思った。思ったけど、全体に体調がよくなくてあまり集中できなかった感じはあった……。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA