『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』をみました。とてもおもしろかった……。
めちゃくちゃよかった『ベイビーわるきゅーれ』の続編です。プロ組織の殺し屋女の子2人の生活を描いた映画。前作では二人が諸事情で一緒に暮らしていく中で心の壁を乗り越えていくものだったとすると、今回はバチバチに喧嘩してばかりな日常です。仲がよくて良いですね。そしてそこに新たに登場するバイトの殺し屋兄弟がダブル主人公みたいに活躍します。
前作でかなり好きな部分に社会への馴染めなさとそれを二人でなんとかやっていくという部分があったんですが(特にまひろ役の伊澤彩織さんのぼそぼそした喋りがすごくよかった)、それは今回は少し引っこんでいます。その一方でおそらく前作以降の時間軸で少しだけ広がった二人にとっての世間と、そこに入ってくる「別の出会い方をしたら仲良くなれたかもしれない」存在。このあたりは好みの問題だと思いますが、とにかく今作の最後の一幕への突入からがずっと少年漫画みたいに熱いのでそれはそれで全然ありでした。アクションシーンがはちゃめちゃに良いです。アクション監督は園村健介。
あと前作でもよく目に入ったバンドTシャツが今回はCLASH、WEEZER、BUZZCOCKS、RIDE等々色々なバリエーションで登場しています。他にも二人の暮らしている部屋の背景にうつる漫画棚(A子さんの恋人等)なんかの目配せや、話題に登場して擦られ続ける『花束みたいな恋をした』なんかもそうですが、続編らしくというか邦画的なサブカル自家中毒っぽいパロネタ続いてまあ……というところもちょっとありました(これも好みの問題ですが……)。でもリコリコ放送中に前作が少しだけ比較されてたのもあってか、あのアニメOPネタを仕込んでいたのは不意打ちでフフッとなっちゃった。それにこうやって世間のものが映像ややりとりから視聴者側の目に入ってくると、その分だけこの2人が世間とやっていけていることを感じさせることにも繋がってる気がします。
今回もパンフレットに主題歌とドラマ音声収録のCDがついています。惜しむらくは前作ではこの2人がうたっていた主題歌が今回はアイドルグループさん(曲も歌もとても良いです)になっているところは少しさみしい感じもしました。このあたりは同監督の『最強殺し屋伝説国岡』のスピンオフや、そもそも今回の上映が前作と比べてかなり大規模になっているというあたりとかもある気がしなくもないです。でもそれでおもしろ映画が大々的に上映されているなら全然ありなんだよな。
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