(ハンス・ヨーナス (著), 品川 哲彦 (翻訳))アウシュヴィッツ以後の神〈新装版〉

巻末の解題が丁寧なのでそこから引いてくると、一章は”アウシュヴィッツという経験に整合的な神概念の探求”、二章は”過去についての認識を可能にし、かつまた私たちの歴史的な実存を有意味にする超越論的制約としての神”(”これは神の存在証明ではなく、神の存在が要請されるというにとどまる”)、三章は主観性、精神がどのように宇宙に生じたのか、についてです。そして解題はここからさらに、ヨーナスの過去の著作や論点について紹介してくれるのが門外漢なので大変ありがたい。というか本文も同じ話題が出てくると先の部分について改めて触れながら説明をしてくれるのでとても読みやすい。終盤、特に三章はスピード感あってついていけないところもありましたが、とてもよかった。

2024年4月28日

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